傷害事件
英語では Assault and Battery と言いますが良くA&B と表現されています。法律用語としては Assault と Battery 別の意味があります。Assault とは相手を傷つける意識を持った脅かしで、実際に体に触れる必要はありません。Battery は故意に相手の了解なく、相手を傷つける目的で相手に触れる事を意味します。刑事と民事で裁判沙汰になる可能性がありますが、警察から A&B で起訴された場合、通常は怪我が含まれ、軽犯罪または重犯罪で起訴されたことになります。マサチューセッツの法律では刑事事件はいくつかのタイプに分けられます。
罰則
マサチューセッツ州でA&B で起訴され、裁判で有罪になると2年半以下の拘留または1000ドルの罰金が課せられる場合があります。(2018年)有罪になるのに裁判で検察側は以下の3点、
- 被害者になんの理由も同意もなく触れた、
- 被害者に触れる意識が有った、また
- 触れた行為は怪我が普通は想定されるものである。
これらを裁判で証明しなければなりません。反対に弁護側はこれらのどれか一つでも疑いを懐かせることが出来て、裁判で陪審員または裁判官を説得することができれば無罪になります。アメリカでは司法取引が頻繁に行われており、検察側は事件のタイプや重要性を鑑みて、様々な条件を提示してきます。これらを適切に判断する為にも弁護士のアドバイスが重要です。
重犯罪
マサチューセッツ刑法では A&B のタイプによって通常より重い罰則が課せられる場合があります。まず、14歳以下の子供に対する犯罪は有罪になると2年半から5年の禁固刑が課せられます。老人、障害者、妊婦など一般常識で保護されるべき人に対する犯罪も2年半から3年の禁固刑、重い怪我が伴っていると最高5年の禁固刑が課せられます。
銃、ナイフなどの危険なものを使った場合は、初犯で怪我が伴わない、または軽い怪我で有った場合でも2年半から最高で10年の禁固刑が課せられます。銃やナイフ以外でも硬いものであれば危険なものとして扱われる場合がありますので十分注意が必要です。
注意点
刑事事件は個人間のトラブルで通常はスタートしますが、一度警察が介入すると州政府が公の秩序維持の為に動き出します。被害者が告発しなくても検事の判断で起訴、裁判になります。警察に逮捕されると、起訴にならなくても逮捕された事実は記録として残りますし、移民法への影響も考えられますので注意が必要です。
最後に
ここに記されている事は一般的な場合で実際のケースは付随する事情によってそれぞれ異なりますので必ず専門の弁護士に相談してください。